** 小春の物語 **【完】









___コンコンッ



『……入れっ。』


「……失礼します。」


『おぉ、今日は、早かったな。』


「……はい。

早めに終わらせて参りました。


私に、何か御用でもありますか?」


『あぁ。

前にも、伝えたはずだが……。

親父との約束で、お前は、
明日から高校に行かなければならない。

それで、お前の制服を用意した。』


「お父様との、お約束ですか?」


『そうだ。

どうやら、天野のお母さんと、俺の親父は従兄弟らしい。

だから、親父もお前を無償で高校に行かすことにしている。』


「ちょ…ちょっと待って下さい!

私の母が、神崎さんのお父様の従兄弟ですか!?」


『おぉ…。

それが、どうかしたか?』


「い…いえ……。」