** 小春の物語 **【完】









『……きゃっーーーーー!


私、人生で初めて拓海様と話す事ができたわっーーー!

小春、ありがとう!!!』


嬉しそうにそう言う、安田さんを見て私の気持ちもポカポカした。


「へへっ…私は、何もしておりません。

でも、安田さんが嬉しそうで私もすごく嬉しいです!」


『いやいや、小春のおかげよっ!


ってか…拓海様なんか、変わったね!』


「……それはどういう事でしょうか?」


『なんか、前までは、俺に近づくなオーラがあったけど……、



今日の拓海様は、そういうオーラが消えていたような気がするわっ…。』


「そうなんですか……。」




私、入ってきてまだ、
2日目だから分からないけど……、


神崎さん……、変わったんだね…。


もしかしたら、今日…悩みをうち明かしたからかなっ?


そうだったら……嬉しいなっ。


神崎さんの心の重みを少しでも
減らせてあげれていたらいいなっ…。


そう考えながらも残りの仕事を終わらせて…神崎さんの部屋に行く事にした。