〜矢野side〜
「斗真くーん、最近なんか元気なくなーい?」
バイトの休憩中。
女たちに囲まれながら、そんなことをいわれていた。
こいつら腕を絡ませてきて「うぜーな」と振り払っても、まだこりないんだ。
「別に元気ですけど?」
イライラしながらもそう答える。
「えー?そお?」
「最近雰囲気柔らかくなったと思ったのにねー?」
「そうそう。いきなり態度冷たくなり始めたよー?」
口をそろえてそう言ってくるから、イライラしてきて立ち上がった。
そして休憩していた事務室をでる。
後ろから女たちの叫ぶ声が聞こえるけど、そんなの知ったこっちゃねー。
「あー、うっせ。」
まだ15分くらい休憩時間があった俺は、一人になれるところを探してそこに座った。
元気がない。
その言葉が耳に残っていた。
たしかに、最近バイトにきても笑わなくなった。
なんでだろーな。
てか、前まで笑うことなんてほとんどなかったのに、なんで笑うようになったんだっけ…。
