俺の気持ちを知っているこいつらは、本当にたちが悪くて、からかってくることはしょっちゅう。
カラオケの部屋に入ってからも、悪ふざけは続き……
「片岡ちゃんとどうなんだよー!」
マイクを使って、でかい声で話すやつ。
「マイクで話すなって!片岡いたらどうすんだよ!」
「大丈夫だってー!てかお前、まだ告ってないの?」
この話題に先輩たちまで加わってきた。
みんな興味深々に見てくる。
本当こういう話題食いつく人たちだなー。
そう思いながらも、告れていない自分の現状にふてくされて顔を背けた。
「まじかよ、藤ー!」
「あれ。でも体育祭のとき、その女の子と校庭走ってなかったっけ?」
「あー、借り物走のときな!」
勝手に話し始める先輩たち。
それに続いて、他のやつらまで……
「いやー。でも片岡ちゃん、天然っていうか鈍感っていうか。」
「全然気づかねーんだよな!」
「こんなわかりやすい藤に、気づかない子がいるとは。」
みんなして言いたい放題。
