王様のいる学校






自分と一緒にいたら惚れされる自信があるみたいだ。



でも、惚れてほしくないって……

恋愛したくないってことなのかな。



それとも……

好きな人がいるってことなのかな。



頭の中でぐるぐると、いろんなことがめぐっていた。



「この前も屋上で言ったろ?勘違いすんなって。俺がお前と一緒にいるのは、別に変な意味はなくて、食費浮かせたいから。」



またもう一度クギをさすように、言ってくる。


そんなに言わなくたって……。


内心傷ついてたけど、それでも先輩に嫌われたくない。



きっとこの気持ちを言ってしまえば、先輩は私をターゲットから外す。


そしてこの関係がなくなってしまう。



そう思った。


だから……


だから……





「私にそんな心配いりません!残念ながら、先輩に惚れないと思います。だから、そんな風に避けないでくださいよ。私、普通に悲しいです!」





思ってもないことを並べて……


満面の笑みで……


自分の気持ちを押し殺した。