私たちはとりあえずバイトのため、一旦仕事に戻った。
そのあと休憩に入って事務室に向かうと、すでに先輩が一人で携帯をいじって座ってた。
「あ。」
入ってきた私に気づくと、事務室から出て行こうとする。
「先輩!あの……」
引き止めるようにそう言うと、
「はぁ…、たく夏休みにまで会っちまったじゃねーかよ。」
先輩はだるそうに言って、振り返った。
そしてまた、さっきまで座っていた椅子に腰かける。
「先輩、聞いてもいいですか?」
「なに?」
「どうして夏休みにまで、会いたくないなんて言うんですか?」
あまりにも拒絶されるから、本音を知りたくて思い切って聞いてみた。
そして後悔したんだ…。
「ああ、だってそりゃ、恋愛感情もたれたらたまったもんじゃねーし。」
「え……?」
「俺とそんなに一緒にいたら、まあまず惚れるだろ?あとあと、めんどくせーんだよ。気のある素振りみせただのなんだの。」
相変わらずの俺様発言。
