次の日。
私は大失態を侵してしまった。
今日はなぜかアラームの音ではなく、自然と目が覚めた。
眠い目をこすりながら、頭の上にある時計を見ると…
時刻は、7:00。
まだ平気…。
家から学校までは、歩いて15分くらいで着く距離。
安心しながらも、携帯を開く。
すると、目を疑った。
なぜか時計は、8:17。
「なんで!?」
一気に目は覚めて、頭の上にあった時計をもう一度確認。
「うそ……、止まってる?」
その時計の針は動いていない。
今日、アラームが鳴らなかったわけだ。
急いで着替えて、ご飯も食べずに家を飛び出した。
その結果、遅刻ギリギリ。
とにかく急いでいた。
そして、出くわしてしまった。
一番会いたくない男。
しかも、最悪な状況で。
「やばい、遅刻しちゃうよー」
無我夢中で階段を駆け上がり、教室に向かって急いで走る。
そして角を曲がったその時だった。
鈍い音がした瞬間、私は後ろへと飛ばされて尻もちをついた。
「ちょっと何なの…よ……」
前を向いてそう言いかけたが、言葉を詰まらせた。
