王様のいる学校





りんごがいなくなって、ここには俺と爽やかくんだけ。



二人でいるこの空間にイラついていると、強い視線を感じた。


パッと視線の方を見ると……


やっぱりコイツか。



「なんだよ。」



いつまでも睨んでいる爽やかくん。


「いや、別に…。」


俺が睨み返すと目をそらし、不機嫌そうに立ち上がった。


そして、歩いていこうとする。




「あ、お前さ…」


ここから離れようとするのを、引き止めるように声をかけた。


すると立ち止まって、また不機嫌そうに振り返った。



「なんですか。」


こいつ、俺を敵視している目。



「お前、あいつのこと好きなの?」


面倒だから、直球で聞く。


すると一瞬驚いた顔になったけど、その顔はすぐに元の不機嫌な顔に戻った。



「だったら…、だったら何だっていうんですか。」



喧嘩ごしの表情。


俺にこんな顔する男は、久しぶりだ。


面白い。

受けて立ってやるよ。