「優希ー!おつかれさま!」


第一種目の100m走を終えて、帰ってきた優希に抱きついた。


「見てたか?私の勇姿を!」


「見てた見てた!優希、本当にかっこよかったよ!」


黒髪のショートヘアを揺らして、颯爽と一位でゴールした。


走っていた優希の姿は、すごくきれいだった。



「一位なんて凄すぎるよ!おめでとう!」


「ありがと、柚。」


私たちが話していると、クラスのみんなが来て、すぐに優希は囲まれてしまった。


口々に、

一位おめでとう。
すごかったよ!
かっこよかった!


なんて言葉が飛び交っている。


みんなの輪の中で笑顔でいる優希をみながら、ちょっぴり嫉妬したけど…


でもやっぱり友達として誇らしかった。




私が出る障害物走も、無事終わって二位でゴールすることができた。


背も小さくて小柄な私は障害物走にピッタリで、うまいことみんなを抜かしてゴールした。