席が前後の私たちは、ずっと話してるせいでよく先生からも怒られてる。
そんなときよく助けてくれるのが…
「片岡。」
私の席の横で立っていた、藤くん。
答えを耳打ちしてくれたり、いろいろと説明してくれたり、私たちの救世主。
「名前いれてきちゃえば?早くしないとうまっちゃうよ。」
藤 裕也。
誰からも好かれてて人気が高い、爽やかイケメン。
サッカー部のエースなんだって。
一年生のときから同じクラス。
二年生になっても席が隣りになってから、また話すようになった。
「片岡、どこに書いてきたの?」
前のホワイトボードから戻ってきた私に、席に座っていた藤くんは言う。
「あ、えーとね。障害物走と、リレー。」
「ふーん、そっか。」
「あ、優希はね。100m走と、リレーと、リレーに入ってたよ?」
指をおりながら優希の種目を伝える。
改めて優希の反応をみて、なんでもできるんだなって感じた。
すんなりオッケーって言って笑ってたから。
そんな優希みて、羨ましいなっていつも思うんだ。