「あーつーいー。」
七月の暑い夏の日。
もうすぐ体育祭の時期がやってくる。
ホームルームで話し合いが進む中。
「なんで、どうして。クーラーつけろよー。」
「こんなに暑いの久々だよね。」
私と優希はクーラーのついていない教室で、文句をたれていた。
「ちょっとそこー!ちゃんと話し合いに参加しなさい!」
全然話を聞いていなかった私たちを指差して、前で中央委員の子が怒っている。
「ごめんごめん!私どこでもいいからいれといてー。」
それを聞いて、下敷きで扇ぎながら、私の横でめんどくさそうに言う。
そんな優希はスポーツ万能。
どこに入れられたって、結局はなんでもできちゃう。
私とは大違いなんだ。
「優希はいいよね。足も早いし、なんでもできちゃうんだから。」
「まあ、体動かすことは好きだからね!」
そう言ってニコッと笑った。