公園に入って、すぐに公衆電話を探した。
走り回って、やっと見つけた遠くの方の明かり。
「ルイ!!」
走りながらそう叫ぶと、ガチャンと公衆電話のドアがあいた。
そして、中から出てきたルイ。
変わり果てた、ルイ。
その光景に唖然として、走るのをやめてゆっくりと近づいた。
髪は乱れ、制服はボロボロ。
いろんなところにアザやすり傷ができていて…
顔は泣きはらしていた。
胸元をぎゅっとおさえて、俺を見た瞬間にうつむいた。
「ルイ……」
なんて声をかけたらいいのか、わからなかった。
「斗真…、斗真…、斗真…」
泣きながら呼んでいるルイをみて、ただただ抱きしめた。
夜中の一時半ごろ見つかったルイは、すぐに警察にいった。
レイプ……
学校から出たあと、ルイはあの公園で知らない男に襲われていたんだ。
俺があの時引き止めて、一緒に帰っていれば襲われることなんてなかったのに…
