練習を終えて家に帰った俺は、疲れて夕飯も食べずにベッドに倒れこんだ。
そしてすぐに眠りについた。
「斗真!斗真!」
寝ていた俺は、いきなり体をゆすり起こされた。
「ちょっと!斗真、起きて!」
「んー、なんだよ。」
寝ていたところを起こされて、少し不機嫌だった。
けど、目の前にいた母親の表情を見たら、そんなことは気にならなくなって…
「なんかあった?」
良くないことだけはわかった。
「ルイちゃんが…」
「え…?」
「ルイちゃんがまだ、家に帰ってないって……」
一気に血の気がひいた。
急いで携帯を開いて、時間を確認する。
「もう、一時だぞ?」
ルイが帰るのを見たのは七時くらい。
それからもう四時間も経ってるっていうのに……
「今、ルイちゃんのお母さんがきて。さすがにこんな時間まで帰ってこないのはおかしいからって…。」
そりゃ、おかしいに決まってる。
こんな時間まで遊んでるようなやつじゃないし。
