王様のいる学校




預かっていた茶封筒をしっかりと机の上に置いて、二人は生徒会室を出た。



「でも、あんなところで女の人といて、凄いですね。」


「そう?あそこ人こないしちょうどいいんだ。」


「なるほど…。」


四天王のいる生徒会室には、先生たちでさえ行きづらいと言われている。

そして生徒も同じく。


すると、結果行く人もいなくなるわけだ。


「あ、でもうるさいのが一人いた。」


「誰ですか?」


「ルイ。あいつに見つかると怖いんだよ。怒ってる時なんて、後ろに鬼見えんの。ありゃ敵に回さないのが身のためってやつだよね。」


桐瀬先輩って、四天王の中でも恐れられてるんだ…


そういえば前に、矢野先輩も同じようなことを言っていたのを思い出した。



「で、最近どう?斗真とは。」


ふいに尋ねられた質問。


安藤先輩の言い方は、彼氏彼女との関係を聞くみたい。



「どう、と言われましても…」