王様のいる学校





私の真剣な顔つきに、固まる秀司。



「え、何言ってんの、お前…」


少しして、戸惑いながらも口を開いた。


「聞こえたでしょ。斗真のゲームをやめさせるの。」


私は座っていた椅子から立ち上がる。


そして窓の方へとゆっくり歩いていった。


「え、なに。今さら?三年間も続けてきたゲームやめさせろって、そう言ってんの?」


「あんなの、学園ゲームじゃない。」


私は窓際で外を眺める。


コの字になっている校舎。


目線の先には、生徒会室の向かいの屋上。

そこにいる、斗真とあの女の子の姿をじっと見つめる。



そして目線を正面までさげると、窓ガラス越しに秀司と目があった。


「そんなこと言ったって、俺が斗真をとめられると思ってんの?」


そんな彼の言葉に、おろしていた拳にぎゅっと力がこもる。



そして、

「止めるの。」

そう一言だけつぶやいた。



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