王様のいる学校




〜ルイside〜


生徒会室の扉を荒々しく開け

机に散らばっていた書類を払い落とし


何もなくなったところへ、勢いよく両手を振り下ろした。


誰もいない部屋に大きな音だけが響く。


苛立っていた私の体は、プルプルと小刻みに震えていた。



「なんかあったの?」


突然の声に、ビクッと反応した。


そして、ゆっくりと声がする方に顔を向ける。


「秀司…」


顔を見るとホッとして…

息を整え、いつも通りの落ちつきを取り戻す。


「別に。」


「お前、もうそれ口癖だろ。」


秀司は微笑みながら、歩いてくる。


すると、足元に散らばっている書類を見つめる。


一瞬目があい、ため息をつかれた。


「あーあー。お前、こんなに散らかしちゃって。」


呆れている秀司を見て、ふてくされたように目をそらす。


「まあ、元々散らかってたけど?」


そんな嫌味をいいながらも、私が落とした紙を拾ってくれた。