なぜ学園ゲームをしているのか。

なぜあんなにひどいことができたのか。

なぜ、なぜ…


そう思うことが増えていく。


それほど今までの先輩とは、違うことを知ったのだ。



「またこんなところにいる。」


屋上の扉に、寄りかかっている。

美人な生徒会長。

桐瀬先輩。


「ルイ、何か用?」


「ねえ、こんな茶番いつまで続ける気なの?」


桐瀬先輩の透き通るような青い目が、どこか悲しそうに見えた。


「学園ゲームがこんな茶番なんて許さない。今までのあれはどこへいったの?」


矢野先輩は黙っていた。

何も聞こえていないかのように、もくもくと食べ続けていた。


「あの!」

そんな桐瀬先輩に向けて、私は思い切って声をかけた。


「どうして、あの学園ゲームにこだわるんですか!あの時の矢野先輩より、今の先輩の方が…」


必死で訴えた私の言葉は遮られ…

「あなたの意見なんて聞いてない。」


蛇に睨まれた蛙。

そんな状況であろうか。


ルイに睨まれた柚。

一瞬で小さくなって黙ってしまった。