〜矢野side〜
「さっきのはなんの真似だ。」
騒ぎのあと、ルイは生徒会室へときていた。
そのあとを、俺は追ってきた。
生徒会室は、俺ら四天王の溜まり場。
「なんの真似…?それはこっちのセリフよ!」
大きな音をたてて、座っていた椅子から立ち上がる。
「あの子をターゲットに決めるなんて!あの時の二の舞に……」
「黙れ。」
俺はルイの言葉に敏感に反応して…
いつになく真剣に言った。
ルイはビクッと反応して、その表情はとても悲しそうだった。
「あの時」
その言葉には、何か深い意味が隠されているかのような。
「もう余計なことはするな。」
いつもルイは俺を心配している。
自分のことは二の次で…
いつも無茶ばっかり…
「部外者はお前も同じだ。」
「部外者…?」
ルイは俺の腕をつかんで、グッと睨みつける。
そして静かに、言う。
「私が何度、あなたの尻ぬぐいをしたと思ってるの。」
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