王様のいる学校





それからあっという間に、夏休みは過ぎて最終日。




今日はバイトも入っていなくて、一日暇な時間を過ごすところだった。




しかし、その日程が変わったのは二日前のこと。





携帯に一通のメールが入っていた。






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明後日、予定空いてますか?


バイトもないので
どこか出かけたいんですけど

どうでしょう。







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りんごからのメール。


そんな内容だった。




どうせ暇だったし、断る理由もなく。


出かけることにした。




午後一時に駅前で待ち合わせ。


十分前くらいに着いて、近くのベンチに座って待っていた。




少しすると、自分の目の前で止まる影。




顔を上げてみると、白いワンピースに身を包んだりんごが立っていた。




いつもと少し雰囲気が違っていて、特別可愛いとか美人とかそういうわけじゃないけど……



でも見とれてしまった。





「あの…、変ですか?」




何も言わないから不思議に思ったのか、不安げに尋ねてくる。