そう。
ルイの一番近くにいつも俺がいた。
ただそれだけだ。
トラウマがあるせいで、あれ以来男を信用できなくなってしまった。
唯一、俺には心を開いてるけど。
でもやっぱり男ってくくりで見ちゃうのか、いつも一緒にいる秀司にさえ心を開いてる様子はない。
笑った顔も見せなければ、触れたこともないくらいの勢いだ。
「ルイはさ、男を毛嫌いしてるから。だから、なんていうの?俺になついてるって感じなんだよ、きっと。」
俺がちょうどそう言った時、ソファに寝ていた撫子があくびをしながら眠そうに起き上がった。
「んー、今何時ー?」
「十時過ぎ。」
「ふーん。じゃ、そろそろ帰ろうかな。」
眠い目をこすりながら、撫子は自分のカバンを手にとって立ち上がる。
「送ろうか?」
「ん?いいよー。駅すぐそこだし。」
そう言って、玄関に向かう。
するとりんごもカバンを持ち出して、
「私もそろそろ…」
と言って、撫子のあとをついていった。
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