「柚!さっきの続きやろ!」
秀司の腕から離れて、広太は元気よく走ってりんごに抱きついた。
しかし、浮かない顔のりんご。
その原因はただ一つ。
ルイだろう。
広太と遊ぶと言っても、あんなことを言われた後で居づらいに決まってる。
そう思っていると、みんな少し沈黙になっていた。
「広太。」
すると最初にその沈黙をわったのは、まさかのルイだった。
キッチンで何やら作業をしながら、口を開いた。
「なにー?」
「私たちが最高に楽しい、誕生日パーティーにしてやる。だから…、それまで広太の大好きなその子と遊んでな。」
ルイなりの優しさなんだと思う。
遠回しで、なんだかわかりずらいけど…
でも広太の想いが伝わったから、きっとそう言う気にもなったんだな。
りんごは嬉しそうに笑顔になる。
そして広太と顔を見合わせて、またニコッと笑った。
「ありがとうございます!」
