王様のいる学校






「大丈夫だよ!兄ちゃん忙しいし、大変なのわかってるから!」




本当にできた弟だ。




広太はほとんどワガママなんて言わないし、五歳児のくせにすごい物分りがいいことを言う。




悲しい思いとか我慢とか、たくさんさせてきたのに、文句一つ言わないんだ。



だから時々すげー心配になる。


本当に大丈夫か?って。





「あとプレゼントも……」



申し訳なくなりながら広太に言うと、なぜかニコッと笑顔になった。





それで不思議に思っていると、



「兄ちゃん、もうくれたよ?」



そう変なことを言うんだ。





「いや、俺…」



あげてないと言おうとしたのを遮って、広太の声がかぶさる。





「柚連れてきてくれたじゃん!いーーっぱい遊んで、すごい楽しかった!ありがとう、兄ちゃん!」





「広太…」



りんごのことを、とことん気に入ってるみたいだ。



久々にこんな楽しそうな広太を見た。



保育園に預けっぱなしで、全然かまってやれてない。


だから余計に見れてないんだ。