〜矢野side〜
「柚、次はこれやろ!」
すっかりりんごに懐いている広太は、いつにないくらい笑顔で楽しそうだった。
りんごは五歳児に振り回されていろんなことやらされてるけど、なんだかんだ楽しそう。
俺はそんな二人が遊んでる姿を見ながら、ソファでくつろいでいた。
いつの間にか外は暗い。
りんごが来た時はお昼だったのに、もう五、六時間たっていた。
そんな時、家のインターホンが鳴った。
玄関へいって、小さな穴からの覗いてみると、そこには三人の顔が見えた。
「なんでこいつら…!」
玄関を開けて、しっかり三人の顔を確認すると、やっぱり知ったやつら。
「お前ら、何してんだよ。」
外に立っていたのは、左からルイに撫子に秀司。
何やらパンパンのビニール袋をたくさん持っていた。
「何って、メール見なかったの?」
最初に怪訝そうに言ったのは、ルイだった。
メール……
たしかに今日は、ほとんど携帯を開いていない。
「あー、悪い。で、何?」