王様のいる学校






少し孤独感に襲われながらも、家ではいつもこんな感じ。


そう思うと、いっそう悲しさを増した。





私の家は、幸せな家庭とは言えない家だった。




父はカメラマンとして世界中を飛び回っていて、家にはほとんど帰ってこない。



最後に会ったのはいつだったか……





母もそんな父を見兼ねて、全く連絡をとっていないらしい。



離婚しているんじゃないかって、心配になるくらいだ。






母は大学教授で、忙しい毎日。



家のことは私に任せっきりで、帰りは遅くて朝は早い。





だけど父がだらしないせいで、私には異常に厳しくて……



家にいる時は、勉強勉強と地獄のような学生生活。






他愛もない会話なんて、したことがあっただろうか。



一度だって、友達のことや学校のこと、私自身のこと……


聞いてくれたことがあっただろうか。





ちゃんと自分の娘として扱ってくれたと思えたことは、一度もなかった。






今日だって入院したと聞いても、お金を払いにきただけで、顔さえ見せてくれなかった。