「柚、ごめんね?…痛い?」
「ううん、大丈夫だよ。」
ニコッと笑って、私を見ながら心配そうにしている男の子の頭をなでた。
私はというと…、今、病室にいます。
真っ白なベッドの上で、体をおこして寝ている。
そして横の椅子にちょこんと座って、ずっと私の手を握っている天使みたいに可愛い男の子。
名前は、……広太。
広太が車に引かれそうなっているところに、バイト前、偶然居合わせて……
助けた結果、私は救急車で病院へ運ばれてしまいました。
看護師さんが唯一、連絡をとれた広太のお兄さんがもうすぐくるらしく。
それまでの間、この病室で見ていることにしたんだ。
そして広太と楽しく話していると、
「広太!!!」
私の病室のドアがいきなり開いた。
「え…、先輩?」
開いたドアを見つめていると、髪を乱して汗をかきながら病室に飛び込んできた。
……矢野先輩。
「りんご??」
状況がうまく飲み込めていない様子の先輩は、私を見てきょとんとする。
