差し出された手を仕方なく握って歩き出す。
大和さんは、わたしの事をどう思ってくれてるんだろう。
真剣に、考えてくれてるのかな
「いつか、な」
ぽつりと独り言のように聞こえた声は、わたしにははっきりと聞こえた。
いつか、っていつかわたしに指輪をくれるってこと?
「それって!わたしと結婚してくれるってこと!?」
いきなりの大きな声で周りの人達が足を止めてわたし達を見る。
「お前声がでかいだろうが!」
「だって、今..え、そういう事でしょう?」
大和さんがそこまで考えていてくれたなんて..
たまらなく嬉しくなってぎゅっと手を握る力を込める。