「原田くん、話があるんだけれど」 長い昼休み、わたしは早速原田くんの席に行った。 でも原田くんはわたしを見るなりいそいそと席を立って教室を出て行く。 このままじゃダメ! そう思ったわたしは、廊下を走る原田くんの背中に大声で叫んだ。 「原田くん!ごめん!」 内容を言わなくても、ごめんの意味を原田くんは知っている。 だからか足を止めて今度はわたしの方へと歩いてきた。