昔はあんなに優しかったのに。 笑顔を見せてくれたのに。 俊にいに何があったの? 「こはる?」 気が付いたら大和さんのマンションの下にいたわたし。 あてもなくふらついていたつもりなのに、やっぱり何処かで 大和さんを求めているんだ、と思うと少しだけ安心した。 「どうしたんだ、こんな時間に」 何も応えず大和さんの胸に飛び込むと、大和さんはすぐに抱きしめてくれた。 「もう遅いぞ。家の人、心配すんだろうが」 「う、ん」 「送ってやるからこっちに来い」