「ヨーヨー釣り、好きだったんですか?」
「いや、昔大雅が小さい時に一緒に祭りに来たことがあったんだ。
そしたらあいつ、ヨーヨー釣りしたいって騒ぎ出してな。だったら
自分でやりゃあいいだろって事でやらせたんだけど、ちっとも取れねぇんだよ。
つれなくても貰えるっつーのに、自分で取らなきゃダメなんだって言いやがって」
あんな優しくて大らかな大雅さんにそんな時があったなんて
そう思うとなんだかおかしくなる
「ふふふ」
「大雅には言うなよ」
「ハイ」
わたしの返事で二人で笑い合う。
まるで、今までの事がなかったかのように。
自然に。
「似合う」
「へ?」
「今日のカッコ。いいんじゃね?」
大和、さん


