「それってさぁ、恋なんじゃない?」


ドキッ―――


不意に周りの会話が聞こえて、ドキッとしてしまう。

「ねぇ、桜」

愛里が、あたしを真剣な顔で見る。

「なに?」

「あんた、まさか」

「なっ、なに!?」

「恋、してる??」

ドキィ―――

「な、なんで??」

「だって、最近、佐渉に対する態度が違うもん」

「そ、そう?」

「うん。なんていうか、優しくなってる気がする」