「そんなにすごいんだ……」


あたしがボソッと呟く。


「まぁね。中学のときもヤバかったんだって」


「なにが?」


「ファンクラブもあったらしい」


「マジっ!!」


そんなにモテるんだ。

佐渉って……


でも、やっぱ好きじゃない!!


そんなにモテるなら、


彼女になっても大切にしてくれなさそうだしっ!!


あたしは深くそう思った。