『うぅー寒い……』


今は10月のはじめの方


あたしは颯真と登校中


「まぁ、朝だしな」


『朝じゃなくても寒いよ……』


あたしがそう言うと


「じゃあ、僕が暖めてあげようか?」


『へ!?』


颯真を見るとニコニコしてあたしを見ている


……あたた……める…?


……暖める!!?


あたしは顔の体温を一気に上げた


「凛香ちゃんどうしたの?」


『///』


「凛香ちゃん?」


『……///』


「まぁ、どうせエロい事考えてたんだろ?」


『なっ!!!///』


「あ、図星?」


さっきまでの優しい颯真はどこへ行ったの!!!?


『もう颯真なんて知らない!!』


あたしが拗ねると


「冗談だよ」


そう言ってあたしの頭をポンポンして撫でた


と同時に


『え?』


あたしの肩に颯真がさっきまで着ていたブレザーをかけた


『颯真……これ…』


「寒いんだろ?」


『でも颯真風邪ひいちゃうよ!!』


「凛香みたいに病弱じゃないから大丈夫」


『でも!!』


「いいから着とけ。な?」


そう言って優しく笑った


……颯真


『うん』


ありがとう


『あたし颯真のそんな所好きだな~』


「知ってる」


『……ナルシスト?』


「はぁ!?」


あたし達がそんなやり取りをしていると


あっという間に学校に着いた