そっと部室のドアを開けると、成沢ともう一人が待っていた。 「可倉坂先輩……」 「その人に見られている」それだけで、俺の体が、天敵に出くわした小動物のように強張る。 怖い。と、会う度に思う。 だが部活の先輩だ。会わないわけにはいかない。 自分がなぜこの人を怖いと思うのか分からない。 けど、本能が告げている。 近づいたらダメだと。