さて、外に出たものの、魔女のお城がどこにあるのかルキは知りませんでした。そこで手鏡を取り出し、妹に訊ねました。
魔女のお城はどこにあるの?
お前は今どこにいるの?
ここは深い森の中
お前の姿は見えないんだよ
すると、手鏡の鏡面がぼんやりと光り、少女の歌が聞こえてきました。
まっすぐ進んだ小川の辺 一輪咲いてるゆりの花
その花びらで手鏡をみがいてみて
きっと何かが起こるはず
少年は言われたとおりにまっすぐに小川を目指しました。暗い森の中をしばらく歩いていくと、さらさらと流れる綺麗な小川がありました。さっそく少女に言われたゆりの花をさがしますが、なかなか見つかりません。彼が川沿いを歩いていくと、一匹のうさぎがゆりの花を食べようとしているのが見えました。ルキは慌ててうさぎに近づきました。
「うさぎさん、どうかその花を食べずに譲ってくれないか。妹のために必要なんだ」
うさぎは丸い目でじっとルキを見つめると言いました。
「いいよ。何か代わりの食べ物をおくれよ」
そこでルキは鞄からパンを少し取り出し、うさぎに与えました。ゆりの花びらを一枚もらうと、少年はそれで鏡をみがきました。すると、鏡面が澄んだ泉のように透き通った光を放つようになりました。ルキは再び鏡に語りかけました。
魔女のお城はどこにあるの?
お前は今どこにいるの?
ここは深い森の中
お前の姿は見えないんだよ
すると、手鏡の鏡面がぼんやりと光り、少女の歌が聞こえてきました。
まっすぐ進んだ小川の辺 一輪咲いてるゆりの花
その花びらで手鏡をみがいてみて
きっと何かが起こるはず
少年は言われたとおりにまっすぐに小川を目指しました。暗い森の中をしばらく歩いていくと、さらさらと流れる綺麗な小川がありました。さっそく少女に言われたゆりの花をさがしますが、なかなか見つかりません。彼が川沿いを歩いていくと、一匹のうさぎがゆりの花を食べようとしているのが見えました。ルキは慌ててうさぎに近づきました。
「うさぎさん、どうかその花を食べずに譲ってくれないか。妹のために必要なんだ」
うさぎは丸い目でじっとルキを見つめると言いました。
「いいよ。何か代わりの食べ物をおくれよ」
そこでルキは鞄からパンを少し取り出し、うさぎに与えました。ゆりの花びらを一枚もらうと、少年はそれで鏡をみがきました。すると、鏡面が澄んだ泉のように透き通った光を放つようになりました。ルキは再び鏡に語りかけました。