「うわっ、白城学園とか超進学校じゃん!!」
男は驚いたような声を出す
「返してください!!」
未だに届かない学生証へと手を伸ばす私
すると、右にいた男が
「ねー、もういいからさぁ。
遊ぼーよ、堅苦しい学校疲れるっしょ?」
私の腕を掴んで耳元でいう。
ぞわあっ、と一気に鳥肌が立った
我慢ならず、せめて腕を払おうとするものの
虚しき力の差。振り払えない
思わず叫ぼうとした次の瞬間
___ドンッ!!
私の腕を掴んでいた男が飛んだ。
正しく言えば、誰かが『男を蹴って』男が飛んだ
「ってぇ!!てめ、何すん....」
蹴られて顔面から倒れた男は顔を押さえて怒鳴ろうとした、が
「何って、痴漢がいたから撃退しただけ」
そう言ってのけた蹴った張本人を見てポカン、とした顔をした
自分達を蹴り飛ばしたのが学生でしかも美形だったからだ
他の男達も口出しができないまま。
蹴られた男は何かをいいたいのだろうが口を金魚みたいにパクパクさせている
そんな様子を見て
「ぷッ」
蹴った張本人は顔を逸らし、口元に手を当てて噴き出した

