「やーだなぁ、髪の毛」
葉月がちらりと自分の頭に目を寄越す
彼女の髪の毛は、もう透き通るような水色に変わっていた
葉月だけではない。
澄麗は黄緑だし、荘真はオレンジ
夕哉にしては黄色で、私は薄桃色ときた
しかも目だって色が変だ
もうクレヨンが歩いてますとでもいうようなカラフルな頭
ただでさえ地毛の茶髪は目立つというのにこんな頭じゃ、目立つ所の話じゃない
この頭にしても学園とSクラスと深い関係があるわけで。
「まあ、これが証拠ですーっていういうなもんだしね。」
澄麗は自分の髪の毛の毛先をくるくると指に巻き付けている
私は自分の髪の毛に目を落としてため息をついた
私達やSクラスの人は、通常の人間とは違うNYU細胞というもので体の一部が構築されている
もちろん生活に何ら支障は無く、存在自体忘れてしまいそうな程に無害だ
ただ1つ問題があるとすれば、この細胞の特殊な性質だろう
NYU細胞は、一定以上のNYU細胞が接近する同調し始める
特異体質の集まるSクラスではそれぞれ体内に持っているNYU細胞には個人差があるものの
NYU細胞を持つ個数が多い、つまり能力値が高い人間が集まれば数人でも同調する
この時、同調したNYU細胞が何をするかというと。
色素や筋肉などに混ざり込み、全く別の物へと変えてしまう
これが私達の髪と瞳の色が変わった理由だ
しかも色素だけでなく、筋肉に混ざり込むことによってその人間は驚異的な運動能力を見せる
そして本来存在するはずのない力までも___
この存在を知っているのは当事者達やその家族、そして研究者達のみである
世間には公表されず、NYU細胞の保持者は一般生徒とは隔離された教室で特別な教育を受ける
その隔離された教室こそがSクラスだ
私達が受ける特別な教育。
それが今から行われるのかと思うと気が重くなった

