階段を登りきると、目の前にある白い扉が目に入った
横にスライドするタイプの自動ドアの横には、小さなタッチパネルが埋め込まれた機械が置いてある
これが最大の警備といっても過言ではないだろう。
いつも通り扉に近付いて行くと
『おはようとざいます。
認証をしてください』
と、機械が無機質な声で話す
手形の枠が表示されている画面に葉月が手を載せた
機械は入念に探るように葉月の手を認証し始める
『第一認証クリア。
第二認証に移ります』
ピコン、という音と共に機会は人差し指の枠を表示した
「もー、これ本当に長いんだから」
葉月がため息をつきながら人差し指を画面に載せる
そして、30秒もしないうちに認証し終わった機械は
『水宮 葉月さん、どうぞお入りください』
画面に「認証しました」と表示し、扉を開けた
扉は葉月が通り過ぎるとすぐに閉まり、次の認証者を待つモードに切り替わる
葉月に続いて一人ずつ認証して中に入った
扉の向こうはSクラスの教室前の廊下だ。
下手に生徒が入れないように、指紋認証システムを導入している理由でもある
Sクラスには一般生徒が入るとやっかいだからだ。

