「ちょっ、何言ってんだよ!」
神崎先輩が少し焦ってる。
こんなの初めて見たよ。
「毎日毎日嬉しかったくせに♪」
柳先輩は神崎先輩の頬をつつく。
「知らね。」
柳先輩の手を振り払うと神崎先輩はスタスタ歩いてってしまった。
「リナちゃん、隼人に渡しとくからお弁当頂戴。」
「ありがとうございます。あの、本当に食べてくれてたんですか?私てっきり、そのまま捨てられてるのかと思ってて…。」
「あははっ!いくら冷たくてもそれは酷すぎだって!」
ケラケラ笑う柳先輩。
「言葉がストレート過ぎます。冷たいってところはもうちょっとオブラートに包んで欲しいです。」
「あ、ごめんごめん!隼人もな、冷たくしてんのには理由が…っていけね!これ俺から言っちゃマズいよな。ごめん、今の忘れて?てか直接聞いてみて?」
言い終わると、ヒラヒラと手を振って去って行く柳先輩。
わ、忘れてって!
あんな言い方だと余計気になるよ。
直接なんて、怖くて聞けないし…。
嫌いだから冷たくしてるとか言われたらどうしよう。