「おーい。隼人ー。ちょっとこっち来てー!」
柳先輩に呼ばれて振り向いた神崎先輩は、私のことを見て顔を歪ませた。
やっぱりそうですよね…。
そして先輩は気だるそうにこっちへ歩いてくる。周りにはクラスの女子の先輩達を引き連れて。
「なんだよ。」
いつものように冷たい視線で私を見ながら、そう言ってきた。
この目で見つめられると、悲しくなるんだよね…。
他の子にはこんな顔しないのに、なんで私だけに冷たいんだろう?
こんなことになったきっかけって何なんだろう?
「あの、今日もお弁当作ってきて、一緒にお昼、食べませんか?」
どうせ断られるんだけど、少しの希望にかけて毎日聞きに来るんだよね。
「ごめん。今日先約あるから。」
結果はいつもと変わらず、今日も断られてしまった。


