「か、神崎先輩!?どうしたんですか?」
何で私に会いにきてくれたのかな!?
絶対にありえないと思っていたことが起きて、いまアタマがパニック中。
「何?彼女迎えに来ちゃだめなわけ?」
「えっ!そういうことではなくて…」
なんか神崎先輩いつもと違う。拗ねてる…?
って私の目にフィルターがかかってそう見えるだけかも。
でも、これってもしかして作戦成功した?
私がいなくて寂しかったのかな!?
さっきは悪いことばかり考えてたのが嘘みたいに、今度は自分に都合の良いことしか思いつかない。
「ほら、帰るぞ。」
神崎先輩はそう言って私の右手を掴む。
きゃー!
いつもはこんなこと滅多にしてくれないのに…!
本当に何が起こってるのかわからないけど、いま嬉しいのだけは理解できる。


