「あのね、実は絢ちゃんに話すことがあって。」
「何?」
絢ちゃんはそう言って首を傾げてくる。
「えっとね、実は私と神崎先輩は兄弟じゃなかったの。」
「「えぇ!!」」
絢ちゃんの他に後ろからも声がした。
振り向くとそこには新の姿。手にパンを持ってるから購買からちょうど帰ってきたのかな?
新は私を見て微笑むと
「兄弟じゃなかったのか!よかったな!」
そう言って喜んでくれる。
「うん!新が私を励ましてくれたから、希望をくれたから、ママに聞く勇気を持てたんだ。本当にありがとう!」
昨日新があの言葉をくれなかったら、私はきっと真実を知ることはなかった。
本当に感謝してもしきれないよ。


