「リナ泣いてる?そうよね、今まで悲しませるかと思って死んだことにしてたの。ごめんね。」
「だっ、大丈夫だからっ…話を続けて…」
「うん、わかったわ。
誠二さんは写真家だったの。売れない写真家だったんだけどね。」
お母さんはふふっと苦笑いして話を続けた。
「私は誠二さんの写真が大好きだった。売れなくても私にとってはいい写真だったの。
大学の写真サークルで出会って、それでお互い惹かれ合って結婚したの。愛し合っていたの。
でも最後に誠二さんが選んだのは私でも、リナでもなくて、“写真”だった。」
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