「なんで呼び止めたんだ?何か用?」
さっきたくさん話してたから、まだ何かあるのか?というように新は不思議そうな顔で見つめてくる。
「えっと、あのね、新に伝えたいことがあったの。その前に手離してもらえる?近すぎて緊張しちゃって…」
「あっ、悪い!」
そう言ってさっと離してくれた。
新も距離が近いことに気づいたのか、顔が赤く染まっていく。
「新、顔赤いね。女の子にモテるから慣れてるんだと思ってた。」
なんだか微笑ましい。
新はお兄ちゃんって感じで、もっと大人なイメージだったから。
「モテるけど、付き合ったことねーし」
「そうなんだ。ってモテること否定しないの⁉そこは否定しようよ」
「いや、実際モテるからな?」
そう言いながら笑ってる。やっぱり新といると楽しい。私まで笑顔になるよ。
「そんな性格だから彼女出来ないんだよ〜」
っあ!
いつの間にか話がそれてるよ!
ちゃんとあの事を伝えなきゃ。


