「ありがと、新!ねっ、新もこう言ってくれてることだから、今日はデートしてきて?」
「じゃあ、お言葉に甘えて…「よっしゃー‼」
絢ちゃんの言葉を遮って篠崎くんが喜びの声をあげる。
声が大きくて、おまけにガッツポーズまでしてるからクラスみんなの視線が篠崎くんに集まる。
それにヒューヒューなんて、はやしてくる人もいて、
「やだっ!恥ずかしいんだけど!」
絢ちゃんの顔は真っ赤染まっていく。
「いいじゃん。みんなに自慢しとこーぜ。俺は今日、大好きな彼女とデートします!」
篠崎くんはクラスのみんなに宣言してる。
「バカっ!」
バシッと篠崎くんの肩を叩く絢ちゃんの顔は未だに真っ赤。
篠崎くんずっと私のために我慢してたから、きっと嬉しいんだよね。
いつも絢ちゃんを独り占めしてごめんね、篠崎くん。でも、絢ちゃんがいないと泣きそうになるんだ。
私が強くなるまで、もう少しだけ絢ちゃんを貸してね。


