【BL】部長×お菓子×部下

彼女からの差し入れはみたところ近所のオーソンから買ってきたのだろう。
中にはプリンやスティックケーキ…コンビニならではのお菓子が…ん?お菓子?

「吉原さん!」

部長の方をみると部長も気づいたらしく、顔を見合わせる格好となった。

「中上さん、あなたは神だ!」

「え!?」

彼女は何が何だか分かっていない様子だ。
でもこれで打開策は見つかった!
彼女にはこの前の件もあるお礼をしないと。

俺は勢いよく彼女に抱きついた。

「ど、どうしたの、椋くん?そんな、人前で…。」

「ありがとう、梓。君のおかげで仕事がうまくいくかもしれない。」

「どういたしまして…?」

最後に「今日、泊まっていく…?」と耳元で囁けば彼女は真っ赤になっていってしまった。

「お熱いねぇ~。」

「まぁ吉原さん達みたいに闇雲に合コンしてる人とは違うので。」

「なにを!?…じゃあまぁ俺帰るわ。」

部長が帰ろうと準備をはじめた。

「え、なんで。」

これからコンビニスイーツに対して研究をしようと思ってたのに。

部長「なんでって…。」と続けた。

「お前ら俺が帰ったら…その、寝るんだろ?」

「はぁ?」

「いやだって、さっき…。」

あぁ、あれが聞こえてたのか。

「やだなぁ…あんなの社交辞令ですよ。」

何を勘違いしているんだ。

「社交辞令て…。」

「人前でそんなこといいませんよ。」

「そりゃそうだけど…。でも、やっぱ帰るわ。」

「え、あ、ちょっと!」

部長は俺の静止も聞かずにでていってしまった。
静まり返るリビング。
お風呂からはシャワーの音が聞こえた。