化学で電子で不思議な彼女

誰も俺を助けてくれるやつなんて、気に留めてくれる奴なんかいねえ。

『仕方ないよ、川村君のお兄ちゃんがひどかったから』

『川村君もお兄ちゃんに似てヤンキーだから』

…仕方がない、っちゃ仕方がないんだろうけど。

俺と兄貴は違う、って、何度心の中で叫んだっけ。

でも最近、もうそんなことも考えなくなってきて、ただ殴られるだけ。

『助けて欲しい』

なんて考えなくなってから、気持ちが急に軽くなったから。

仕方がないんだ。

どうしようもできないんだから。

俺は兄貴と兄弟なんだから。

俺がこうして殴られることは仕方がない。

ガンッ、と顔にひどい衝撃を受けて、ぼーっと考え事をしていた意識が引き戻された。

「おい!!!!テメェなにボーッとしてんだよ!!!!」