でも、結果的にその時とった俺の行動が、沢嶋を怒らせるとか。

はっ。…逆効果過ぎて笑える。

つか沢嶋どこいった。

…とにかく仲直りしないと、後々メンドそう。

朝のホームルームが始まる頃、沢嶋は不機嫌そうに席についていた。

頬杖つきながら前を見ている。

俺の方をチラチラと見てるけど、俺と目が合うと慌てて目をそらす。

…何なんだよ。

「…えー、と、じゃあ、朝の会はここまで。授業寝るなよ!以上!」

担任が喋り終えるとやる気のない号令がかかり、教室がざわつき始めた。

俺は沢嶋に声をかけようと沢嶋に近づいた。

「あの、さわし」

「ねーねー沢嶋さんっ!!!!!!」

な。

沢嶋に大声で近づいてきたのは、新田だった。

お前が仲直りしろって言うから頑張って声かけようと思ったのに邪魔するとかどんな神経してんだ。

「やろうよー!主役!!川村を相手役から外してもいいしー!」

新田が沢嶋に言い寄っている。

ひどい言われようだな。俺。

「…嫌。謝られてないもん。」

沢嶋が俺の方を見て言った。

…んだよ、せっかく謝ろうと思ってたのに。

つか、お前も無神経なこと言ったの分かってる?

『話してもどうにもならない』とかさ。

もうもはや『役立たず』発言だし。