修也side

「…は!?」

俺の机……何で真っ二つに割れてんの!?

誰だよこんなことしたの!!!!

人間業じゃねえ。

……何だ?劣化してて、自然に真っ二つ…か?

いや、ありえねえだろ。

…てか。

沢嶋帰ったの?

気分転換に屋上に行って戻ってきたら、教室は誰もいない。

あいつのバックもねえし。

……怒って帰ったか?

せっかくこっちが練習付き合ってやって、

なんか悩んでるみたいだったから聞いてやろうと思ったのに

「言えない。」

「川村に言ったってどうにもならない。」

なんて言われたら、モチベーション下がるっつーの。

………あーあ、俺何も悪くねえよな?

…強いて言えば「俺に言えないような悩みなんだ」なんて言ったことか?

…冗談半分で言った言葉だったけど、その後沢嶋がキレたし。

多分それだな。

「…帰ろ。」

とりあえずもう沢嶋がいないなら帰ろう。一人で練習する気もないし。

…制服のネクタイを直して、バックをつかんで教室を出る。

「ヤバい、雨降りそう。」

昇降口から出ると、一気に冷たい風が吹き付けてきた。

その日の雲は真っ黒で、今にも泣き出しそうだった。