学校について、教室に向かう階段を駆け上がる。

もー…お財布忘れちゃうとか、私、バカだなー…。

教室が見えてきて、ダッシュで駆け込もうとしたら中に人影が見えました。

…あれ…、もう完全下校時刻寸前なのに。

誰だろ…。

「…え?」

思わず声をあげてしまいました。

教室の中にいたのは川村で、その川村はクラスで飼ってるうさぎの『チャコ』の檻の前に立っていました。

その手には、コンビニで売ってる野菜スティック。

私の声に気付いたのか、川村がこっちを振り返る。

「…あぁ…お前か。」

何その言い方。

なんか期待はずれ、みたいな言い方された!

悪かったですね私で。

「…そんなとこに立ってないで、入ったら?…用事があってきたんだろ。」

「…あぁ!うん、あのね教室にお財布忘れて、取りに来た!」

「…馬鹿。」

何で君にそんなこと言われなきゃいけないんですかばーか。