「…。」

うわ、また目だけこっちむけた。

「…あの、川村、悪い人?」

「……お前、意味不明なんだけど?」

「……。」

…やっぱりこの人ダメだ。

全然考えてること分かんないもん。

やっぱり悪い人なのかなー。

ああもう最悪。

早く席替えしてもらいたいよ。

その日から、私は無愛想君と目を合わせることもやめました。

亜美ちゃんとメアドを交換して、日々隣の無愛想君のことをグチってます。

あー、もう!最悪な日々が続くのは隣の無愛想君のせいだ!!!

私の素敵なスクールライフを返せ!!!

…そんな最悪な日々の中の、とある日でした。

放課後に、亜美ちゃんと駅前のハンバーガーショップで勉強をする約束をしていた私は、待ち合わせの時間まで暇つぶしに駅前の雑貨屋さんにいました。

そこで、学校にお財布を忘れちゃったことに気づいたんです。

お財布の中に定期とかも入ってるので、学校に取りに戻ることにしました。